不動産投資信託 リスクの読み方
Posted at 07/11/23 PermaLink»
不動産投資信託では4―5%という高い配当利回りが予想されているが、時価の変動によって、そもそも元本割れのリスクがあることは忘れられがちである。また、内部留保をせずに利益の大半を投資家に配当する仕組みであるため、一般企業の株式に比べて配当性向(利益のうち配当に回す割合)は高いが、配当金額の変動が大きく、いわゆる「安定配当」ができにくい点にも留意が必要である。
このように、不動産投信には時価や配当が変動する、不確実なリスクがあり、これらリスクを十分に認識したうえで投資するか否かを検討すべきである。その際、各ファンドがどのようにリスクの回避や軽減を図ろうとしているかについて確認し、評価することが大切である。
不動産投信のリスクは、目論見書や有価証券届出書の『投資の基本方針』に詳細に列挙されている。リスクの要因に注目すると、商品設計に関するリスク、関係者に関するリスク、不動産に関するリスク、税制に関するリスク、その他のリスクに分類できる。特に、不動産投信ゆえの不動産に関する様々なリスクについてはよく理解しておく必要がある。
また、不動産投信にはこれまでになかった新しい商品であることによるリスクもある。たとえば、一度もファンドとして決算を迎えていないために配当実績がない。当然ながら、運用会社としての実績もないため、その能力の評価は難しい。現時点では、法律や税務上の取り扱いが確定していない点が残っているうえ、新設された取引所市場で流動性を確保できるだけの取引量(売買高)があるかどうかはわからない。当面、このように商品と市場の両面で不透明性というリスクが少なくないことにも注意すべきであろう。